レビュー:BOMBERMAN Act:Zero (Xbox360)
■ 強すぎる見た目のインパクト ■
「これがボンバーマンだっていうんだから世も末だ…」
そんな声がどこからか聞こえてきそうである。
それほどまでに従来のデザインからはかけ離れた、誰も見たことのない「ボンバーマン」、それがこの Xbox360 の「BOMBERMAN Act:ZERO」である。
現代風とでも言えばいいだろうか。
まるでSF大作映画のような重厚なイメージは、あまたのハードゲーマーを虜にしてしまう、完成度の高い Cool な洋ゲーのような先入観さえ抱かせてしまう。
が、しかし…
■ ていうか強すぎた ■
ボンバーマンはボンバーマンでしかなかった。
やっていることは例のごとく、いつものボンバーマンと変わりない。
もはや説明は不用なほどにいつも通り。バボー、バボー、って感じ。
いつも通りなボンバーマンのゲームシステムについては何ら異論はないのだが、それによって気付かされるのは、むしろ従来のボンバーマンにおけるキャラクターデザインの秀逸さだった。
2頭身の子供向け番組に出てきそうなキャラクターではなく、リアルで洋風なカッコよさを指向したキャラクターがアクションするには、ボンバーマンというゲームシステムはいささかダイナミズムに欠けるのだ。
なんかヘボい…。そんな印象を隠せない。
とくにスタート直後のパワーアップアイテムを取っていない状態の情けないことと言ったら!
■ 意欲的な挑戦も見られるが…? ■
本作は、造形に限らず、ゲームプレイの面でもいくらか意欲的な挑戦をしている。
その最たるものが「FPB(ファーストパーソンボマー)」モード。
いかにも Xbox を意識した新システムである。
その名前からFPSを連想すると、「主観視点でボンバーマンなんてやりにくいんじゃ?」と思うところだが、実はモード名自体がフェイク。
名前の割にはちゃっかり三人称視点なので、FPSの模倣と言うより、TPSの模倣と言う方が正しい。
意外と広い範囲が見渡せるように作られているので、視点で戸惑うこともあまりないはずだ。
さらに、体力ゲージの概念や、ガード(その名の通り、ダメージを減らすことができる)というアクションが導入されている。
これにより少しゲームに慣れている人なら、もはや通常のゲームルールよりも遊びやすいのではないか、というほどのゲームシステムに仕上がっており、見事に Xbox360 向けとしてハマっているのではないかと思える。
このモードを体験するだけでも、十分このゲームをプレイする意義があるのではないだろうか。
ただし、残念なのはやりこみ要素の少なさ。
ステージ、キャラクター等、バリエーションがあるべきものが画一的なバリエーションしかなく、継続してプレイしようという要因が本当に少ない。
セーブデータをローカルに持たずオンライン上に保存する「グローバルストレージ」という珍しい仕様も、継続プレイしてもさほどゲームプレイに変化がないことを示している。
総じて、このゲームをする意義として「プレイすること自体が楽しい」というところを見いだせないと厳しいゲームだと言える。
それに対して、「ボンバーマン」という既に枯れた題材を使ったゲームであるという点は、大きく影響するだろう。なので、個々人の「ボンバーマン」という題材に関する印象によってもこのゲームの善し悪しは変化するだろう。
だが、「FPB」モードは、幾分かそこに新しくプレイする楽しみを見つける余地のあるもの。
是非今後も何らかの形で活かして欲しいところだ。
だが、どうも本作の出来だと、本作限りで消えてしまいそうな予感もする…。
ということは、将来のゲーマー談義の良いネタになる可能性大!
本作、やっぱりゲーマーはやっておいた方が良さそうだ!
ども!
安いのでちょっと気になってたんですが、
XBLAで従来のボンバーマンが出ると聞いて
そっちを買おうかと思ってます。
あと、今年の夏は暑いらしいので
本体の熱暴走には注意です。
夏休みに壊れたなんて休みが台無しですもんね。
また何かLiveで対戦出来るといいですね(^^;
どうもです!
Act:Zero は Live の対戦の盛り上がりが今ひとつだったので、やはりこれからなら Live Arcade 版がいいですかね。
今夏はブルードラゴンやトラスティベル、それとプラコレになったデッドライジングあたりをじっくりやりたいと思うので、熱も気を付けたいところです。
あ、これらだと Live 対戦ができないですね( ̄▽ ̄;
秋に出るらしい PGR4 は買いますよ!