7月 16, 2005
tronmc

レビュー:機動戦士ガンダム 一年戦争


■やっぱ定価じゃ高いわ、コレ

今回は、発売後のすさまじい値崩れで、3ヶ月くらいしか経ってないのにもはや半額以下は当たり前となったとってもかわいそーなガンダムゲームのお話でございます。

かくいう自分も半額以下で購入したんだけど、やっぱりこれは5000円出すのキツいは。

いや…

Xboxで出てれば平気で定価買いしたかもしれない。
まぁXboxだったらこんな値崩れはしないワケで。売れないけど。

なんつってもすぐ終わるもの。こりゃ発売日に買っても即日売りに出しちゃうワケですよ。って感じのボリューム。

しかも、一年戦争なんて題材は散々使われており、だいたいわかっちゃう人が大半だろうから、普通の新機軸ゲームほどの目新しさもないし。

今までのガンダムゲームにない操作感や硬派さなど、特筆すべき点はある。だけど、総合的には………。

あ、お約束だけど、

俺にとってはそれなりにツボだったからね、このゲーム。

■TPSとしては問題ナシ

分類としては3Dアクションゲームなのだが、左スティックで自機移動、右スティックで視点移動、という操作で三人称視点なので、FPSになぞらえてTPSと呼ぶのが適当か。ガンヴァルキリーなどが同種ゲームとして挙げられよう。

それゆえ若干普通の人には取っつきにくさがあるものだろうと思われるが、セガハードで出たガンダム外伝系(ブルーデスティニー三部作、及び、コロニーの落ちた地で)よりは全然マシ。ついでに言うならターゲッティングにはアシスト機能もあるので、FPS、TPS敬遠者もそんなに心配はいらないだろう。食わず嫌いさんは別だけど。

少し難しそうに書いてしまったが、操作バランスはうまくまとめてあり、速すぎず遅すぎずの、手の行き届くスピーディー感を味わえる。
単純にTPSとしてゲームプレイを楽しむ分には全く問題のないソフトであると言えよう。

 

■じゃぁおもしろいの?

ではどこが問題か?
はっきり言って「ボリューム」である。
ただし、これには様々な要因がある。ただ単純に「隠し要素が少ない」「ステージが少ない」という問題ではないのだ。
3つほどにまとめて挙げてみる。

1.ひたすら一本道である

ステージ内にルート分岐などはない。とまぁそれだけならまだマシだ。それどころか、ゲーム全体が一本道なのだ。
核となるストーリーモードが一本道。連邦の、ほぼアムロ視点のストーリーのみ。シャアどころかジオンは操作さえできない。
隠し要素のアンロックは難易度と、「メモリアルアクション」という原作に沿ったイベントを発生される動作用件を満たすことだけ。しかもそうして手に入れた隠し機体は、クリア後に各ステージをフリープレイするときにしか使えない。
メニューは上記した二つと、オマケに戦績閲覧、解説さえないCGモデルやBGMプレイくらいしかない。非常に遊び方は限定されると言える。
フリープレイで隠し機体が使えようと、ボールがいないガンタンクは大半のステージで使えないわ、CGモデルにセイラさんがあるから眺めてみても脱がせられない下から見られないわ、くすぐられた遊び心の芽ははこれでもかというほどに摘み取ってくれる。機体のモデルを見ると左下に出る開発機関のロゴ(ジオニックとか)を見てニヤニヤするくらいしかできないのである。

2.ステージが短い

全28ステージ。少なくはないな、と思いながらプレイを始めたら、1ステージ目…一分足らずで終了。
さすがにこの後これほど酷いのは無かったが、どのステージもだいたい5分程度、長くても10分はかからずに終わってしまうのだ。
ただ、これは実際にプレイをしている時間で、幕間のムービーなどは勘定に入れていないのだが…とはいえ、挿入されるのは紙芝居。口パクだけの。ムービーと読んだらムービーに失礼だ。故に、4,5時間あれば余裕でストーリーモードを一周できるワケだ。
なぜこれほどステージが短いのか?
それは、「HPの回復要素がないから」だろう。
それはガンダムのリアルさに則った措置であり、それを前提にステージ構成がされているから短くもなるのだが…それはもう、
何を言うか!
並のザクだのリックドムがビームライフル一撃で倒せないゲームが何を言うか!

って感じだ。

3.ハンパであり、達成感に乏しい

TPS的システムを採用する硬派なアクションゲームだけあって、硬派らしいアクションを要求する場面もある。例えば24ステージ目、「ソロモン攻略戦」や、28ステージ目、「脱出」に見られる地形要素を使ったアクションだ。逃げ場に乏しい一本道で大型メガ粒子砲を避けたり、ジャンプテクでの移動を求めたり…
(ちなみに「脱出」のラストシューティング直前、ジオングのいる部屋へ通じる通路の前の円筒形のエリア、真ん中の穴に落ちたら上に登る方法が見つからなかった…リトライすればいい話だがどうやるんだ…?)
だが、その場限りで後々活かす場面がない。
これではアクションはじめ動的なゲームのキモである、キャラクターではなくプレイヤー(の腕)が成長するという点においてあまりにも貧しくはないだろうか?
戦闘技術さえ成長すればいいのか?それじゃ「ボクがガンダムを一番うまく使える」なんて言えないだろうに!
その戦闘技術に至っても、スコアが不親切なためイマイチモチベーションにならない。
表示されるのは撃墜数、クリアタイム、残りHP、点数、ランク。とくに後者二つは算出方法が全く持ってわからない。というか腑に落ちない。いや、わからなくて良いのだ。それを開示しろっていうのはスパロボにイチイチ出る度にダメージ計算式説明書に載せなさい、って言うような不毛なことだから。けれども、その指標になるようなステータスを表示した上でのランク付けが必要だと思う。例えば「連ジ」のように、命中率や回避率が出るだけでも俄然モチベーションが違うだろう。
そして一番達成感に乏しいのは、いくら自由な操作ができるとはいえ、「何やったって結局一年戦争」なこと。あの人も死ぬしこの人も死ぬし、最後はジオングですよ、と。

■ホリススメ

要はもっと掘り下げられた何かが欲しかった、と思う。
このゲームはガンダムの表層をなぞるだけで終わってしまっているのだ。
かと言って、そのシンプルさを手放しに賞賛できるものでもない。例えばグラフィックやサウンドが最高級ならば、そのシンプルさもかえって栄えるというもの。しかしそれらについても、水準は高いものの突き抜けるところまで来ていない。

グラフィックはかなり頑張られている。しかし悲しいかな、PS2ゆえにジャギジャギで、処理落ちも多い。総合的にはもっと簡素にまとめた「連ジ」の方がよく見えてしまうのも致し方ない。
サウンドは、TPSなのだから、もっとドルビーの臨場感を頑張って欲しかった。

あと、いま一歩「ウリ」というよりただのミニゲームになっていた、艦砲射撃ミッションや、艦内白兵戦ミッションに深みがあっても良かったのではないか、とも思う。白兵戦なんかはパッと見FPSか!とワクワクしていたら、ただのガンシューだったので呆然としたが…それはどうでもいいか。

なんかこう、操作感から来るアクション性が最大の魅力且つそこしか取り柄がないゲームだなぁ…。
ガンダムはメディアミックスで成功している作品。それだけにファンは様々なメディアに触れており、見る目も厳しいはず。原作や新機軸感に囚われて、それを満足させることができない一本…だと感じる。

■総括■

アレだね、このくらいならGジェネくらいの作品網羅してくれないと満足しないですよ。
– 評価 –

総合:遊べるツールではない。体験するツールとしてもイマイチ。4点。

個人:TPSの良さはツボ。ツッコミどころもかえってツボ。7点。


▼ゲームで登場するデザインに沿ったプラモも発売中

▼少しでも安く!というなら中古もアリ。ただし新品とそんなに値段差はないが…

PS2機動戦士ガンダム一年戦争
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(→古本市場

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