6月 9, 2005
tronmc

レビュー:ASTRO BOY 鉄腕アトム ~アトムハートの秘密~

■送り出そうぜ科学の子■

アトム?
最近テレビでやってるんだって?

見たことないね。

トレジャー?
斑鳩作ったとこだねぇ。

スマン、旧作は知らないのだ。

ゾルゲ?
あのセガガガの?

絶 対 や ら な く て は 。

…動機が不純なのはいつものことです。

■先の先の先の先■

タイアップでアトムとか、正統派2Dアクションだとか、そういう面ばかりが前面に押し出されている感じがあるこのゲームだが、やっぱり特筆すべきはストーリーだと思っている。

キャラゲーにありがちなのは

「原作のストーリーをなぞる」

「原作に沿った外伝的ストーリー」

ってとこだろうと思うが、このゲームはかなり極端に噛み砕いて言えば「スパロボ」。
もちろんアトム以外の手塚キャラも使った「スパロボ」。アクションゲームだけど。

誰しも、アトムやブラックジャックと言った名前なら原作を知らずとも知っていることと思う。
かくいう自分も手塚キャラなんて名前くらいしか知らないようなアホだ。
それでも、アトムを軸に手塚キャラが繋がっていくのが楽しく、かなりその世界観に酔いしれることができた。

スパロボあたりだと、どうしても都合的に参加しているキャラの存在が否めなくいのでそれぞれが共演する「熱さ」っていうところがイマイチ合理的でないのだが、このゲームはそれぞれのキャラが自らの個性に素直に動きつつ繋がっていくので見ていて非常に気持ちいい。

また、スパロボ調といえば、このソフトにもキャラクター図鑑があるのだが、きちんとこのゲームでの使われ方と原作でのそれとを明記している点が◎。
もっとも、手塚作品のキャラは同じキャラでもかなり広範に使われているらしく、このゲームでもマイナーな出演作の設定を適用されているキャラも多いので、ちゃんと書いてくれないとホントにマニア仕様になっちゃって困っちゃうんだがね。

まず、これらのキャラクターを生み出した手塚治虫氏に敬意を表したい。

■EXPO、EXPO、そしてネクスト■

で、次にゾルゲール哲氏に敬意を表したい。
公式サイトのシークレットページの苦労っぷりにも頭が下がるが、セガガガをプレイした身として、セガガガっぽさが違う素材の中でも生きているところを見ると、氏の切り口には感心を隠し得ない。

まず、もっとも驚いたのが2周目の遊ばせ方。
これはやはり体験してほしいので詳しくは書かないが、いやもうプレイ意欲を維持できるまま効率的且つ合理的でちょっとだけズルいんだけど「やるなー」とニヤリとしてしまう感じで。
スゲェ。

セガガガでもそうだったが、プレイヤーのモチベーションの調整と、素材を生かした絡め方っていうのが上手いんだよね。

そして、何かと話題になってるトレジャーの開発が生かされたアクション部分(まぁ、ゲームの根本だな)。
正直言って、特筆すべきことは何もない。
逆に言えば、それだけ当たり前のことが当たり前に、不便や不満を感じることのない作りになっている、ということ。

ただ、一つだけ挙げれば、微妙にテクニカルな操作を要求するので、アクション初心者にはとっつきが悪いかもしれない。敵弾回避なんかにおいては、けっこう厳密にジャンプとダッシュの使い分けを迫っている。マリオやロックマンのようにジャンプの高度調節はきかないし、それによって重要さが増しているダッシュ(ジェット飛行)が横キー2回押しなので、多少手早い操作が必要なのだ。

まぁ、そんなに難儀する方はかんたんモードで、Lボタンのケツマシンガン→Rボタンの極太アームキャノン、をくり返すハメ(?)技で乗り切っちゃってくださいな。

■総括■

とにかく質が高い。
メッセージ性、演出、快適なアクション…派手さには欠けるが、その一つ一つの良さが自然に心を掴むものになっている。

~評価~

総合:ぃゃー、これは本気で多くの人にやってもらいたい。
そんちょそこらのRPGなんかよりずっと話もいいし。

個人:よくやった!>開発者 9点。


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